今年は、1978年のバザーリア法(=180号法、イタリアにおける精神病院の廃止を決定づけた法律)から40周年。各メディアでたくさんの記事がでています。その中の記事の一つを紹介します。(大内訳)
https://video.repubblica.it/…/1-trieste-l-in…/303853/304484…
『狂気の自由―バザーリア法(1978年)から40年―』
トリエステは改革に着手;マニコミオ(精神病院)の変革ではなく、解体へ。
“自由こそ治療だ”、 トリエステのサン・ジョヴァンニ地区にある巨大マニコミオ(精神病院)の壁面には、かつてそう書かれていた。68年のあらゆる制度に対する異議申し立て
が大きなうねりとなり、波のように広がっていた1970年代にことである。
精神科医フランコ・バザーリアは、イタリアで初めて、マニコミオの廃止にむけて動きだす。それは、医療、政治、文化の面にわたる改革の始まりだった。1978年に180号法が制定されたことにより、この改革は精神病院の廃止にこぎつけた。
180号法は、制定から今年で40年を迎えるが、マニコミオ(精神病院)を抱えている多くの国々にとって、それは今でも世界のモデルの一つである。
バザーリアとはどんな男だったのか。どのようにしてその改革は起きたのか。トリエステでは、24時間オープンの精神保健センターが設置され、以前にはなかったサービスが稼働しているが、今日では何が残されているのか。
ここでは、当時の証言をかつて精神病院があったサン・ジョヴァンニ地区で語り合っている。ちなみにサン・ジョヴァンニ地区は、現在ではASL(地域保健所)や大学が拠点を置く、文化的な公園になっている。その公園では、今でもバラが咲き誇っている。バザーリアによって市民へと姿を変えた、かつての入院患者たちが植えた花々である。