Photo Gallary
青い張り子の馬「マルコ・カヴァッロ」【左から1番目】
トリエステ精神保健局の本部がある建物のテラスの風景。右側は青い張り子の馬「マルコ・カヴァッロ」。精神病院と地域社会の「壁」を壊した一大イベントの象徴的存在。左側のオブジェは(おそらく)トリエステ出身のアーティストであるウーゴ・グアリーノの作品。(2016年9月15日 撮影:鈴木鉄忠)
トリエステ精神病院跡地の旧院長邸)【左から2番目】
かつての院長邸宅の外観。広大な県立精神病院の中心に位置し、院長の権威の象徴でもあった。バザーリアはこの建物を入院患者のグループホームにした。壁には『自由こそ治療だ(La liberta’ e’ terapeutica)』という有名な落書きが書かれている。数年前の大規模な修繕工事で落書きは消されてしまったが、その精神はいまもトリエステで引き継がれている。(2007年4月12日 撮影:鈴木鉄忠)
トリエステ精神病院跡地の入口【左から3番目】
真ん中にみえる黄色の建物がかつての精神病院の入口。高さ3メートルもの鉄柵に囲まれている。バザーリアたちはこの「出口のない精神病院」の扉を開けっ放しにした。「マニコミオ〔精神病院〕の敷地を下ったところにある巨大な鉄格子の扉は開け放たれており、患者たちはそこを出たり入ったりしていた。わずか数年前までは、この扉には刑務所のようなかんぬきが差し込まれていたのだった」(本書のp.112)。いまは誰でもここを自由に出入りできる。かんぬきの代わりに、門の上の青い馬「マルコ・カヴァッロ」が出迎えてくれる。(2007年9月22日 撮影:鈴木鉄忠)